カメラを買おう!と決めたはいいものの
「どのレンズを選んだらいいの?」
というそこのあなた。
今回は、カメラ初心者向けに初めてのレンズの選び方を紹介してみます。
結論から言うと
絶対コレ!という正解はないので、使用用途に応じて選んでみよう
って感じです。
でも個人的にはやっぱり50mmF1.8とかがおすすめかな
どのカメラ(本体)を買おうか悩んでる人にはこちらの記事もおすすめです。
カメラ初心者向けコスパのいいおすすめの選び方マウントとセンサーサイズでレンズを選ぶ
レンズの選び方として大前提なのが
マウントが合っているか
センサーサイズは合っているか
そもそも自分のカメラで使えるレンズなのかっていうことですね。
カメラには、各会社・各シリーズごとに『マウント』が決まっています。
マウントとは、要するにボディとレンズを取り付けるためのネジ穴みたいなものです。
ここが違うとカメラ本体とレンズがくっつかなかったり、上手く作動してくれなかったりします。
基本的にマウントは
CanonやNikonなど、会社ごとに違う
一眼レフかミラーレスかで違う
ので、自分のカメラに合ったレンズを選ぶようにしましょう。
また、対応しているセンサーサイズ(レンズからの光をデータに変えるセンサーの大きさ)の違いにも注意が必要です。
フルサイズのボディにAPS-C用のレンズを付けてしまうと画像が切れてしまったり、そもそも付かなかったりします。
逆に、APS-Cのボディにフルサイズ用のレンズをつけることは可能です。
図解にするとこんな感じ。
絵が下手すぎるのは許してください。
大は小を兼ねる。
けど、本来の画角(写真に写る範囲)ではなくなってしまうので、ご注意を。
ちなみにフルサイズのレンズをAPS-Cのボディに付けた場合、大体1.5倍(Canonは1.6倍)した範囲が写るとされています。
APS-Cのボディを持っている方がフルサイズのレンズを買う場合は、○○mmという範囲の表示に×1.5した範囲が実際の撮れる範囲ってことですね。
初めてのレンズを選ぶ大前提として、そもそも自分の持っているカメラに合うレンズなのかっていうことの説明でした。
カメラの使用用途でレンズを選ぶ
というわけで、ようやくレンズの選び方なのですが……
冒頭でも書いたように、ぶっちゃけ人によっておすすめレンズは違う!
ので、使用用途に応じてこういうレンズがいいんじゃないかなっていうのをまとめてみました。
◆日常のシーンを切り取りたい
→標準画角の単焦点レンズ
◆ポートレート(人物写真)を撮ってみたい
→中望遠の単焦点レンズ
◆旅行・スナップで使いたい
→パンケーキレンズ or ズームレンズ
◆食べ物の写真や物撮りがしたい
→マクロレンズ
◆作品撮りがしたいアーティスティックな方
→オールドレンズ
◆何かの記録用で写真が撮りたい
→キットレンズ、っていうかスマホでおk
一つづつ見ていきましょう。
日常のシーンを切り取りたい
特にこれ!みたいなのはないけど、ちょっとした風景や友達やなんか色々撮りたい!
というアナタにおすすめなのが標準画角の単焦点レンズ。
標準画角というのは、写真の撮れる範囲が標準的な範囲ってことです。
レンズでいうと、50mmっていう数字が書いてあるものが主に標準画角のレンズと呼ばれています。
(宗派にもよる)
50mmという範囲はよく、ちょっと集中して見たときの景色だとも言われますね。
単焦点というのは、ズームができないということです。
「不便じゃね!?」と思ったかもしれません。
でも、ズームができない代わりに写りが良かったり、軽かったり、光を取り込みやすいなどの利点があるんです。
最初のレンズが単焦点だと、自分の足で画角を調整する癖が付くのもポイントだと思います。
ズームができると、ついそれだけで解決しようとしちゃうんですよね。
また、単焦点レンズは、ズームレンズより作りがシンプルなので、F値の低いレンズが多いのも魅力。
F値は光の取り込みやすさだと思っていただければいいと思います。
F1.8とかF4とか色々レンズに書いてありますが、数字が低いほど明るくできるレンズということです。
レンズに光を多く取り込めることによって、
背景をボケさせやすい
暗いところで写真を撮れる幅が広がる
などの利点があります。
スマホとの違いを大きく感じるためにも、F値は低いレンズの方が絶対にいいと思っているのですが……
F値の低いレンズは値段が高い!
ので、F値の低いレンズを作りやすい単焦点レンズは正直ズームレンズよりもおすすめです。
人を撮るのにも景色を撮るのにもスナップにも、色々と使い勝手のいい王道の標準画角単焦点レンズ。
使用用途で迷ってるならコレ!かもしれません。
ポートレートを撮ってみたい
インスタでよく見るような、モデルさん撮った写真みたいなのが撮りたい!
というアナタにおすすめなのが中望遠の単焦点レンズ。
中望遠という画角は、だいたい70mm~135mmぐらいです。
(だと個人的には思っています。)
ポートレートということは、写真の中に主役となる被写体がいるということ。
そこを引き立たせるために、ボケを強く出せるレンズがおすすめとなってきます。
ボケ感を強くだすためには大きく2つの方法があります。
F値を低めで撮る
ピントをあわせる部分と、ボカしたい部分の物理的な距離を離す
F値に関しては「日常のシーンを切り取りたい」で前述した通りです。
距離の部分に関してなのですが、これには「被写界深度」というのが関わってきます。
ピントが合う距離の範囲のことです。
レンズの焦点距離(○○mmの部分)が長くなるほど被写界深度は浅くなり、逆に短くなるほど被写界深度は深くなります。
つまり望遠になればなるほど短い範囲しかピントが合わなくなる(=背景・前景をボケやすくできる)
広角になればなるほどピントの合う範囲が広くなる(=ボケさせにくい)
ということです。
また、魚眼をイメージしてみてください。
中心が広がったように歪んでいるイメージが湧いたでしょうか。
それと同じように、レンズが広角になればなるほど引き伸ばされたような歪みが発生してきます。
それが中望遠ぐらいになることで歪みが解消され、顔などもシュッとした印象に写すことができます。
単焦点の他にも、人気なポートレートレンズとしてナナニッパ(70-200mm F2.8)があるのですが値段はちゃめちゃ高いので初めてのレンズにはおすすめできないので割愛します。
旅行・スナップで使いたい
お出掛けに持っていったり、ちょっとしたときサッと撮りたい!
というアナタにおすすめなのがパンケーキレンズ。
パンケーキレンズとは、長さの短いコンパクトなレンズのことです。
パンケーキを撮る専用のレンズではない。(撮ってもよい)
カメラって意外に重いんですよね。
お出掛け中ずっと首にかけとくと、暑苦しいし痛くなっちゃいがち。
その点パンケーキレンズは、軽いしコンパクトだしでお出掛けにもピッタリ。
焦点距離が短い20mm〜40mmぐらいのレンズが多いので、背景もちゃんと入れつつ、ストーリーのある写真が撮れやすいです。
ちなみにiPhoneの焦点距離は、だいたい26mmぐらいと言われています。
……それスマホでよくね?
とならないように、パンケーキレンズを買う際もF値が低いものを選んでスマホにはないボケ感を出せるようにした方がよさそう。
食べ物の写真や物撮りがしたい
美味しいスイーツや、ラーメンなんかの写真が撮りたい!
あとはお花とか買ったグッズの写真が撮りたい!
というアナタにおすすめなのがマクロレンズ。
レンズには最短撮影距離というものがあり、撮りたいものに近づきすぎると、ピントが合わなくなってしまいます。
マクロレンズは、この距離が非常に短いので、小さいものを画面いっぱいに大きく撮ることができるレンズなんです。
また、別に近くのものしか撮れないというわけではないので、普段使いにも使えます。
デメリットは、通常のレンズに比べてF値が高くなりがちなこと。
マクロレンズはどちらかというと2本目のレンズとかで買うのがおすすめかもしれません。
作品撮りがしたいアーティスティック(変態)な方
味のある写真が撮りたい!
フィルム写真の雰囲気が好き!
というアナタにおすすめなのがオールドレンズ。
オールドレンズとは、フィルム時代のレンズのことを指します。
その名の通り、古い(オールド)なレンズです。
オートフォーカス(自動でピントを合わせてくれる機能)も使えないし、マウントが違うので別でアダプターというアイテムを用意しないといけなかったりします。
こういうやつですね。
ネジ穴(マウント)を、オールドレンズに合わせることができます。
不便なのに何がいいの?って感じですが、実際けっこうおすすめポイントがあります。
まずオールドレンズは基本的に中古になるということもあり、値段がかなり安いです。
アダプターと合わせて10,000円ぐらいなことも多い。
古くて便利でないというだけで、写りはかなりイイ!ということもザラにあります。
また、フレア(強い光で写真が白っぽくなるやつ)やゴースト(虹の輪っかみたいなやつ)と呼ばれる現象が起きやすいのでなんとなく懐かしい印象のする写真になります。
ボケ方が特徴的(背景がなんかぐるぐるしたりする)なレンズがあったりして、それもいい味になります。
AF(オートフォーカス)が効かないため手元でピントを合わせることになるんですが、初心者のうちからマニュアルフォーカスに慣れることで写真技術の向上にも繋がります。
総じて、作品として写真を考えるなら、最初からオールドレンズっていうのも十分選択肢には入るんじゃないかなって感じです。
安いしね
何かの記録用で写真が撮りたい
スマホでおk
純正かサードパーティー製か
カメラのレンズには、そのカメラを作った会社がレンズも作っている純正レンズと、レンズメーカーが色んな会社のボディに向けて作ったサードパーティー製レンズがあります。
どちらにもメリットデメリットがあるので、こちらも人それぞれな部分ではあります。
◆メリット
・基本的に高性能で、本体との相性も抜群のためピントが合う時間が早い。
・トラブル時に一緒にサポートを受けられる
・サイズやデザインに統一感がある
◆デメリット
・値段が高い
◆メリット
・値段が純正に比べると安め
・物によっては純正を上回る性能のレンズもある
◆デメリット
・本体と相性悪い場合もある
・サイズやデザインが合わない場合もある
個人的にはサードパーティー製レンズ派です。
有名なサードパーティー製レンズの会社といえばSIGMA(シグマ)とTAMRON(タムロン)。
この2社のレンズであれば、パチモン掴まされることはないのでご安心ください。
ちなみに
高解像度のプロレベルなレンズで純正を上回るSIGMA(代わりにバカ重い)
お手頃価格でこんな便利なズームレンズ出していいんですか!?のTAMRON
という印象です。
純正も純正で物によっては値段そんなに変わらないですし、安心感もやっぱりあるので、自分の好みで選んじゃっていいと思います。
レンズの選び方まとめと具体的なおすすめレンズ
というわけで初めてのレンズの選び方について、使用用途や目的ごとにおすすめなレンズの種類を紹介してみました。
よくわからないとか、使用用途がまだ不明っていう人には……
個人的に最初は標準画角の単焦点レンズが、スマホとの違いを一番感じられて、無難にどこでも使えるのでいいんじゃないかなと思います。
まとめると
・マウントやセンサーサイズに気をつけて選ぼう
・写真の中にメインとなる被写体を作るなら、F値が低めor焦点距離の長いレンズを選ぼう
・オールドレンズはけっこうおすすめ
・「それスマホでいいんじゃない?」って一回考えて選ぼう
・純正もいいけどサードパーティー製レンズもチェックしてみよう
・個人的なおすすめは50mm F1.8の単焦点レンズ
やっぱりね、最初は50mm F1.8がカメラの楽しさ感じやすいと思うんですよね……。
まぁでも今回の記事で紹介したポイントに気をつけてレンズを選べば、大きく外すことはまずないかと思います!
悩んじゃうとは思うんですが、色々調べてみてください。
アナタのはじめてのレンズ選びに、この記事が少しでも参考になったら嬉しいです。
カメラもまだ悩んでる!という方はこちらも合わせてチェックしてみてください。
カメラ初心者向けコスパのいいおすすめの選び方